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楽器と矯正治療の関係について

毎年春は、中学生を中心に「吹奏楽を始めるのですが」という質問がみられるようになります。吹奏楽をやって矯正治療に影響はないのか、もしくは、矯正をやっても楽器は吹けるのか、そういう質問が多いように思います。

私自身は、30年以上フレンチホルンという楽器を趣味で吹いています。そういう関係もあり演奏を仕事にしている人の治療も行った経験がありますし、そういう場合には、矯正治療におけるなにが演奏という行為に対して問題なるのかということも私なりに把握しているつもりです。

 

まず、吹奏楽が矯正治療に影響、すなわち吹奏楽をやっているおかげで治療がすすみにくいということです。実際にはほぼそういうことはないと言ってよいと思います。ただクラリネットやサックスなどのシングルリードのマウスピースを使う楽器の場合、特に上の前歯が下がりにくいというような話は聞いたことがあります。楽器を始めたばかりの場合、その指導環境によっては正しい奏法が身についていないケースもあります。クラリネットやサックスの場合、前歯で噛みしめることはないにしても、マウルピースをくわえる形になりますので、不適切に上の前歯に楽器からの力がかかってしまうと歯が動きにくいということもあるのかもしれません。でも実際には楽器をせいぜい1日3時間練習(それも楽器を口にしている時間)しても、のこり21時間は矯正装置で歯を動かす力がかかっているわけですから、楽器のせいだけで矯正治療が進行しないということは考えにくいなと思っております。

 

続いて、矯正装置が楽器を吹くという行為に影響するかどうかという話です。矯正の先生によっては、関係ないよ大丈夫と言ってしまっている先生もいるようです。しかしそういう場合、何を根拠に大丈夫かといっているかといえば、ある患者さんが装置をつけても楽器を吹けると言ったので、他の子も大丈夫だろうという推測に基づく意見だと思います。

先日も演奏家の方が、ご自分の生徒の話しで、「ある弟子は矯正装置をつけても大丈夫だったけども、ある子はやはり難しい様子だった」とおっしゃっていました。そして「プロレベルの仕事としては影響があるに決まっている」とおっしゃってました。

ここまでの話は、いわゆる表側からつける装置の話です。楽器を吹くという方には、楽器演奏のことを考えれば表側からつける装置以外の選択を考えていただく必要があります。次項につづきます。

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