症例詳細
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30代女性「歯並びが悪く楽器の演奏ができない」マウスピース型矯正装置(インビザライン)の症例
年齢 | 30代 |
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性別 | 女性 |
主訴/ニーズ | 「楽器を吹きやすいように前歯を綺麗に並べたい」とのことでご相談いただきました。 |
診断 | 叢生 |
診断詳細 | 拝見したところ、奥歯のかみ合わせには問題無い状態でしたが、前歯の部分の叢生(でこぼこ)だけが問題となっている状態でした。 楽器を吹かれる際に、前歯の凸凹があたってしまい、演奏に影響しているというお話でした。 |
治療内容 | こちらの患者様は趣味の楽器の演奏の継続を前提としていたため、ワイヤーを用いた矯正ができない条件がありましたので、取り外し式の装置での治療を検討しました。 そのため、マウスピース型矯正装置(インビザライン)を用いて治療を行ないました。今回は抜歯をせず、上下13本の歯の表面を薄く削ってスペースを確保し、歯の移動を行いました。 叢生はさほど大きくなく、ストリッピングという歯を0.4mm程度削ることで歯の大きさを小さくすることを、複数本行い数mmのスペースを作り歯を並べる方法をとることにしました。またかみ合わせには大きな問題がなく歯の移動量も大きくないので、患者さんの「楽器を吹くために固定式の装置をつけたくない」という希望も鑑み、マウスピース型の装置でも通常の装置と大きく変わらない結果が出せると考え、患者さんの希望どおりマウスピース型の装置での治療を行いました。 |
費用 | 装置料・基本施術料117万6000円(税抜) 別途、検査料・口腔衛生指導料・処置料(処置内容により金額に変動があります)です。 |
期間 | 約2年 |
院長コメント | この症例については、楽器を吹くことと矯正治療の関連と、マウスピース型の装置による治療というのが2つのポイントです。 楽器を吹く場合、通常の矯正装置がじゃまになることはあります。特に金管楽器、なかでもマウスピースの小さい楽器の方が影響は大きいような気もします。装置を裏側につけることでも対応はできますが、やはり楽器を吹く時には装置が外せるマウスピース型のほうが違和感は少ないと思います。しかしマウスピース型の装置は1日の装着時間が20時間程度必要になりますので、楽器を吹く時間が長いひとなどは治療に影響がでることは考えられます。 また、歯並び自体の改善が楽器を吹くことにダイレクトに結びついていないこともあるので、楽器を吹きやすくするために矯正治療をしようという考えで安易に治療を始めるのはやめたほうが良いように思います。患者さんの状態にもよりますので、楽器の先生や矯正専門医に充分相談をされることをおすすめします。 |
治療のリスク等 | ・マウスピース矯正の場合、患者様ご自身での規定時間以上の装置のご使用が前提となり、規定に満たない使用時間の場合十分な効果が得られない場合があります。 |
マウスピース型矯正装置について
一般的にマウスピース型の矯正装置の適用については、日本矯正歯科学会や日本臨床矯正歯科医会でも、見解を示しております。
https://www.jos.gr.jp/4348 https://www.jos.gr.jp/asset/info_20190605-1.pdf https://www.jpao.jp/15news/1525trendwatch/vol23
マウスピース型の装置を使う矯正治療では、かならず従前の装置と同じ結果がでるとは限らないというのが私自身の見解で、患者さんにもそのようにお話し、治療を開始しています。 マウスピース型装置による治療を検討される場合は、マウスピース以外での矯正治療もできる歯科医師に相談をし、適応症なのかどうか?治療結果はどうなりそうか?ということにつて充分検討した上で治療を始めることをおすすめいたします。