一言で矯正治療と言っても、お口の状態や治療方法によって使用する矯正装置は異なります。矯正装置にもさまざまな種類があり、それぞれに特徴があります。秦野市の「高橋矯正歯科医院」では、患者さまそれぞれの歯並びや骨格、年齢などを考慮し、適切な矯正装置を用いて治療を行っていきます。

金属製のブラケットを用いた矯正装置です。歯の表面に金属製のブラケットを取り付け、ワイヤーを通して歯を動かしていきます。装置は目立ちますが、効果が出やすいうえに比較的費用が抑えられ、あらゆる症例に対して適応可能です。

現在一般的なのは、透明で目立たない素材を用いたのが審美ブラケットです。さらにワイヤーにも歯の色に近い白いものを用いることで、より目立ちにくくなります。矯正の仕組みや効果は金属製のブラケットと同じです。

なお、セラミックブラケットは歯よりも硬く、歯を削ってしまう危険性があるため当院では使っていません。

歯の裏側に装着するタイプの装置です。「裏側矯正」「舌側矯正」とも言います。外側から装置が見えにくく、人目を気にせず矯正治療が行えます。

上顎・下顎の両方の歯の裏側に矯正装置を取り付ける「フルリンガル」に対して、上顎は裏側に、下顎は表側に装置を装着する治療方法が「ハーフリンガル」です。上顎の装置は歯の裏側に取り付けられているので、外からはあまり目立たないというメリットがあります。

発声の際や舌に当たる不快感も少なくて済み、「多少装置が見えても快適な治療がしたい」という方にお勧めです。

透明で薄いマウスピース型矯正装置を用いた治療です。歯並びの状態をコンピューター上で3Dソフトによって解析し、歯の動きに応じて2週間ごとにマウスピース型矯正装置をつけ替えて歯を動かしていきます。透明なため、ほとんど人に気づかれません。

効果だけを考えた場合、審美ブラケットのように外側に装着する矯正装置の方が良い治療効果を得られます。そのため当院では、90％の患者さまに表側矯正を行っています。

しかし、患者さまによってはお仕事や学校のご都合などから、目立たない矯正装置をご希望される方もいらっしゃいます。当院では、初めに検査を行い目立たない矯正装置でもワイヤー矯正と遜色ない結果が出せるかどうかをまず判断します。そのうえで、ワイヤー矯正と同じような効果は期待できないケースもあることをしっかりとご説明し、適応症かどうかを判断し、目立たない矯正装置での治療もお選びいただけるようにしております。

フェイスマスク（上顎前方牽引装置）は、3つのパーツからなる固定装置で、しゃくれ（受け口）の治療に使用します。お口の中に装着した装置にゴムをかけて、上顎を牽引します。使用するのは家にいる時や寝ている時だけで学校に行く際などは外せますので、外で目立つ心配はありません。受け口を改善するためには、毎日きちんと装着することが大切です。

取り外し可能なマウスピース型の筋機能矯正装置です。舌やお口周りの悪い癖などを改善し、顎の正常な発育を促します。主に寝ている間にお口に装着していただきますが、日中も装着の練習をするとより効果的です。

歯の裏側につける矯正装置で、6～10歳頃のお子さまのしゃくれ（受け口）の治療に用います。ワイヤー状の装置をセメントで奥歯に固定して、前歯を内側から前方・側方に押し出し、しゃくれ（受け口）を改善していきます。ご自身では自由に取り外すことができないため、小さなお子さまの場合、ブラッシングの際は親御さまのサポートが必要です。

主に出っ歯（上顎前突）の治療に使われる、加強固定装置です。上顎の一番奥にある第一大臼歯に装置を取り付け、頭に装着したヘッドギアを固定源として引っ張ることで、上顎を後退させていきます。長時間装着すればするほどしっかりと歯が動いていくので、夜間を中心に毎日最低10時間以上は使用するようにしてください。

お口の筋肉の力を利用して、下顎の前方・側方への成長を促す機能的矯正装置で、出っ歯（上顎前突）の治療に用います。お子さまご自身でも簡単に取り出せますので、学校に行く時やお食事の際は、自由に取り出していただけます。1日に10時間以上は使用していただく必要があるため、就寝時を含め、家にいる間は装着しているようにしましょう。

部分的（セクショナル）な歯列の改善を目指し、少数の歯の移動を目的として、永久歯や奥歯の一部の歯に通常の矯正治療で使われるブラケットとワイヤーを装着します。お子さまの顎の骨格に問題がある、または問題が起きそうなケースでは、この方法での迅速な治療が効果的です。